3部 記数法
ここまで、サウォネで数をどう読むかを見てきました。 この節では、数を文字としてどう書き表すか、つまり記数法を扱います。
サウォネでは、数を書くために、サナフナナの通常の文字とは別の文字を使います。 これはサナフナナ数字と呼ばれ、0から9までの数字と、10・100・1,000・10,000の位を表す文字、さらに指数や区切りを示す記号を含みます。 本節では、サナフナナでの表示の横に、入力しやすいアルファベット転写も括弧で添えます。
サナフナナ数字は、もともとサナフナナの制定時に作られた文字ではありません。 近隣の国ピカニで使われていたピカニ数字がサウォネに取り入れられ、サナフナナと一緒に使われる数字として定着したものです。 そのため、字形は現在のピカニ数字とほとんど同じです。
サナフナナ数字
サナフナナ数字の一覧を表に示します。
| サナフナナ数字 | アラビア数字 | サナフナナ数字 | アラビア数字 |
|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 5 | 5 |
| 1 | 1 | 6 | 6 |
| 2 | 2 | 7 | 7 |
| 3 | 3 | 8 | 8 |
| 4 | 4 | 9 | 9 |
位を表す記号
| 記号 | 転写 | 表す数 | 読みの目安 |
|---|---|---|---|
| W | W | 10 | bnonto bnonto |
| w | w | 10 | その位の数字が1のときの10 |
| X | X | 100 | ttkotn ttkotn |
| Y | Y | 1,000 | kuepuatuee kuepuatuee |
| Z | Z | 10,000 | apuaknetto apuaknetto |
10を表す記号には、W W と w w があります。 W W は数としての10そのものに使いますが、それより上の位では、その位の数字がちょうど1のとき、数がどれだけ大きくなっても必ず w w を使います。 頭を w w にしたうえで、続く W W・X X・Y Y・Z Z を、全体の値が正しくなるように選びます。 たとえば 100,000 は wZ (wZ)、1,000,000 は wWZ (wWZ)、10,000,000 は wXZ (wXZ) のように、頭は常に w w のままで、後ろの記号だけが桁数に応じて変わります。
e e と - - は、数を表す値そのものではなく、大きな数を組み立てたり読み分けたりするための記号です。
| 記号 | 役割 |
|---|---|
| e e | 10,000を何乗するかを後ろにつなぐ。2乗までは ZZ ZZ のように Z をそのまま二つ並べ、3乗以上で使う。 |
| - - | 指数の数字と、そのあとに続く桁の数字を見分けにくいときの区切り。 |
読むように書く方法
日常的には、数を読む順に近い形で書く tupan-nuanuakok'a-put がよく使われます。 tupan tupan (方法)、nuanuakok nuanuakok (書く)、put put (見る) による合成語で、直訳すれば「書いて読む方法」という意味です。 小さい桁から順に、必要な数字と位の記号を並べます。
この方法では、数詞を読むときの -a- -a- は書きません。位の記号がすでに桁のつながりを示しているためです。 また、数としての0 (kotko kotko) 以外では、0を書きません。値のない桁は、位の記号ごと省きます。
一の位から連続して0でない数字が並ぶ場合は、位の記号をつけず、そのまま小さい桁から数字を並べます。 たとえば 123 は 321 (321) と書けます。
基本の例
| 数 | 書き表し方 | 考え方 |
|---|---|---|
| 0 | 0 (0) | 数としての0 |
| 10 | W (W) | 10 |
| 11 | 11 (11) | 1 と 10 |
| 12 | 21 (21) | 2 と 10。低い桁から書く |
| 20 | 2W (2W) | 2個の10 |
| 21 | 12 (12) | 1 と 20 |
| 22 | 22 (22) | 2 と 20 |
| 100 | wW (wW) | 10個の10 |
| 120 | 2WwW (2WwW) | 2個の10と10個の10 |
| 200 | 2X (2X) | 2個の100 |
| 1,000 | wX (wX) | 10個の100 |
| 1,005 | 5wX (5wX) | 5 と 10個の100 |
| 1,024 | 42wX (42wX) | 24と10個の100 |
| 1,100 | wWwX (wWwX) | 10個の10と10個の100 |
| 2,000 | 2Y (2Y) | 2個の1000 |
| 3,012 | 213Y (213Y) | 12と3個の1000 |
| 3,060 | 6W3Y (6W3Y) | 6個の10と3個の1000 |
万の桁
| 数 | 書き表し方 | 考え方 |
|---|---|---|
| 10,000 | wY (wY) | 10個の1,000 |
| 10,001 | 1wY (1wY) | 1 と 10個の1,000 |
| 20,000 | 2Z (2Z) | 2個の10,000 |
| 20,044 | 442Z (442Z) | 44 と 2個の10,000 |
| 100,000 | wZ (wZ) | 10個の10,000 |
| 200,000 | 2WZ (2WZ) | 2個の10個の10,000 |
| 1,000,000 | wWZ (wWZ) | 10個の10個の10,000 |
| 2,000,000 | 2XZ (2XZ) | 2個の100個の10,000 |
| 10,000,000 | wXZ (wXZ) | 10個の100個の10,000 |
10,000の累乗
| 数 | 書き表し方 | 考え方 |
|---|---|---|
| 100,000,000 | wYZ (wYZ) | 10個の1,000個の10,000 |
| 200,000,000 | 2ZZ (2ZZ) | 2個の10,000の2乗 |
| 1,000,000,000 | wZZ (wZZ) | 10個の10,000の2乗 |
| 10,000,000,000 | wWZZ (wWZZ) | 10個の10個の10,000の2乗 |
| 1,000,000,000,000 | wYZZ (wYZZ) | 10個の1,000個の10,000の2乗 |
| 2,000,000,000,000 | 2Ze3 (2Ze3) | 2個の10,000の3乗 |
| 10,000,000,000,000 | wZe3 (wZe3) | 10個の10,000の3乗 |
指数と桁の区切り
Z Z や ZZ ZZ で終わる項の直後に次の桁の数字が続いても、記号自体が境目になるので読み分けに困りません。 一方、10,000の3乗以上を表す e e のあとの指数は数字で終わるため、続けて次の桁の数字を書くと、指数の続きなのか次の桁の数字なのか見分けにくくなることがあります。 このときだけ - - で区切ります。
例
- 3,002,000,000,000 → 2WZZ3Ze3 (2WZZ3Ze3) (2個の10個の10,000の2乗 と 3個の10,000の3乗)。ZZ ZZ の直後なので、区切りの - - は不要です。
- 3,002,000,000,000,000 → 2Ze3-3YZe3 (2Ze3-3YZe3) (2個の10,000の3乗 と 3個の1,000個の10,000の3乗)
2番目の例で区切りの - - がなければ、2Ze33YZe3 (2Ze33YZe3) となり、続く「33」が指数「33」(10,000の33乗)なのか、指数「3」とそれに続く次の桁の数字「3」なのかが読み分けられません。
数字だけを並べる方法
もう一つの方法として、各桁の数字をそのまま小さい桁から並べる tupan-totn があります。 tupan tupan (方法) と totn totn (数える) の合成語で、直訳すれば「数える方法」という意味になります。 アラビア数字とは並びが逆になります。 この方法では、桁の0もそのまま書きます。
tupan-nuanuakok'a-put が日常の読み書きで使われるのに対し、tupan-totn は、機器の表示や記録のように、桁数をそろえて並べる必要がある場面で使われます。 値のない桁にも0を置くことで、どの数もいつも同じ桁数で書けるようになります。
例
- 9106 → 6019 (6019)
- 102 → 201 (201)
- 100 → 001 (001)
見比べてみる
| 数 | tupan-nuanuakok'a-put | tupan-totn |
|---|---|---|
| 21 | 12 (12) | 12 (12) |
| 102 | 2wW (2wW) | 201 (201) |
| 1,024 | 42wX (42wX) | 4201 (4201) |
| 1,121 | 1211 (1211) | 1211 (1211) |
| 2,150 | 5WwW2Y (5WwW2Y) | 0512 (0512) |
| 30,303 | 33X3Z (33X3Z) | 30303 (30303) |
| 100,000,000 | wYZ (wYZ) | 000000001 (000000001) |
21とその他の数を見比べると、tupan-nuanuakok'a-put は一の位から連続する数字だけをそのまま並べ、位が上がると記号を使うのに対し、tupan-totn は常にすべての桁を数字で埋めることがわかります。 102のように間に0が入る数では、両者の書き方がはっきり分かれます。
実際に数字を入力して比べたい場合は、付録の 数字変換ツール を使えます。
本節のポイント
- サナフナナ数字は、0〜9の数字、W W・w w・X X・Y Y・Z Z の位の記号、指数を示す e e、区切りの - - からなります。
- その位の数字がちょうど1のときは、数の大きさに関わらず必ず w w を使い、続く W W・X X・Y Y・Z Z で桁数を合わせます。
- tupan-nuanuakok'a-put は、日常の読み書きに使う、読む順に近い書き方です。-a- -a- は書かず、数としての0以外は0を書きません。
- tupan-totn は、桁数をそろえたいときに使う書き方です。値のない桁にも0を置きます。
- 指数のあとに次の桁の数字が続いて読み分けにくいときは、- - で区切ります。
練習
-
次の数を tupan-nuanuakok'a-put で書きなさい。
- 0
- 13
- 2,024
- 10,000,000
-
次の数を tupan-totn で書きなさい。
- 21
- 340
-
次のサナフナナ数字 (tupan-nuanuakok'a-put) が表す数を、アラビア数字で書きなさい。
- 2ZZ (2ZZ)
- 2Ze3-3YZe3 (2Ze3-3YZe3)
解答例
- 1.a: 0 (0)
- 1.b: 31 (31)
- 1.c: 422Y (422Y)
- 1.d: wXZ (wXZ)
- 2.a: 12 (12)
- 2.b: 043 (043)
- 3.a: 200,000,000
- 3.b: 3,002,000,000,000,000