3.1 語順と目的語の構造
文の基本構造と目的語の接続
代表例文
pu
pu
/fə/
1
at-puak-aknooe.
at-puak-aknooe.
/ɑt.pɑ.xɑˈɳoe/
pst-fruit-eat
/fɑt.pɑ.xɑˈɳoe/
私は果物を食べた。
| 構成要素 | 単語 | 役割 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 主語 (S) | pu | 私は | 文頭に配置される。 |
| 時制接頭辞 | at- | 過去（能動） | 動詞の前に付く。 |
| 目的語 (O) | puax | 果物を | 動詞にハイフンで接続される。 |
| 動詞 (V) | aknooe | 食べる | 文末に配置される。 |
詳細解説
サウォネの基本語順は S(主語)V(動詞) または S(主語)O(目的語)V(動詞) です。
- ハイフン接続: 目的語が単一の語である場合、動詞とハイフンで直接接続します。
- oo- 接続: 目的語が複数の単語にわたる場合（句や節、または副文）や、間接目的語を伴う場合、目的語の先頭に oo- を付け、動詞から離して配置します。
- 主語の省略: 主語を省略し、文頭に oo- を置くと、呼びかけ（命令や提案）の意味合いになります。
応用例文
oo-konn
oo-konn
/oˈhũn/
obj-2
bnoout-puttke-keb.
bnoout-puttke-keb.
/moːt.fəˈt͡ʃeːu/
water-drink-caus
/oˈhũn moːt.fəˈt͡ʃeːu/
あなたに水を飲ませる。
目的語 konn（あなた）が oo- で示され、動詞 puttke-keb（飲ませる）から離れています。
etoeu'bne
etoeu'bne
/eˈtœːme/
pl-3
tku-ketka-koabou.
tku-ketka-koabou.
/ʃə.heˌʃɑ.hoˈwuː/
prog-language-learn
/eˈtœːme ʃə.heˌʃɑ.hoˈwuː/
彼らは言語学習者だ。
直訳は「彼らは言語を学んでいる。」
3.2 時制と態 (Tense and Voice)
動詞接辞による時制と態の表現
代表例文
tkubnon
tkubnon
/ʃəˈmũ/
cat
at-puattoou.
at-puattoou.
/ɑtˈpɑ.soː/
pst-exist
猫がいた。
詳細解説
時制（現在・過去・未来）と態（能動・受動）は、動詞の接頭辞として組み合わさって表現されます。
| 時制 | 能動態 (Active) | 受動態 (Passive) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 現在 | 無標 | e- | 動詞の語幹がそのまま現在能動を示す。 |
| 過去 | at- | tte- | 過去の完了した動作を示す。 |
| 未来 | ku- | kue- | これから起こる動作を示す。 |
3.3 否定形 (Negation)
時制に応じた両側接辞による否定
代表例文
taa-kuek
taa-kuek
/tɑː.kex/
prox-bird
b'at-papeu'b.
b'at-papeu'b.
/wɑt.fɑˈfeːu/
neg-pst-fly-neg
/tɑː.kex wɑt.fɑˈfeːu/
その鳥は飛ばなかった。
詳細解説
サウォネの否定形は、動詞を前後から囲む両側接辞で表現されます。時制によって使用する接辞が異なります。
| 時制 | 否定の接辞 | 規則 |
|---|---|---|
| 現在否定 | bo-...-ab | bo- を接頭辞に、-ab を接尾辞にする。 |
| 過去否定 | bo-...-ab | 現在否定と同じ |
| 未来否定 | beee-...-ab | beee- を接頭辞に、-ab を接尾辞にする。 |
以下の否定は、動詞を挟んで「否定接頭辞 + 態の接辞 + 語幹 + 否定接尾辞」の順序になります。
- 能動過去否定: b 'at- ...-ab
- 受動過去否定: bo- tte- ...-ab
- 受動現在否定: b 'e- ...-ab
- 受動未来否定: beee- kue- ...-ab
